AEDにまつわる都市伝説 徹底解説


以前、〇×クイズで学ぶ AED10の誤解 – (minna-guard.site)  でAEDにまつわる誤解を教えてもらいましたが、他にもAEDの誤解ってありますよね?


そうですね、実はAEDには都市伝説的に語られているものがいくつかあります。

中には残念ながら間違って伝わっているものが多いので、今回はAEDにまつわる都市伝説がホントなのかウソなのか徹底解説していきます。





都市伝説その1 服をはだけずにAEDパッドを貼ることができる


よく言われているのが、服は完全に脱がさずに、襟元や裾からパッドを差し入れて貼ればいいというやり方です。


よく聞きますけど ホントなんですか?ウソなんですか?



ウソではないが貼りづらい


写真は湿布ですが、本物のAEDパッドは湿布よりもさらに粘着成分層が厚く重量感がありますから、手に取るとこのようにたわみます。

焦ってる中、服の隙間からパッドを貼ろうとしても、シートが折れ曲がって粘着面同士がくっついてしまったり、服に貼り付いてうまく伸ばせなかったりする危険性があります。



もし適切に貼れなければ、練習パッドと違い、粘着度もかなり強力なため剥がすのが困難なうえ、パッドが使えなくなってしまったら予備パッドと交換する時間もとられてしまいます。



そのため、確実なやり方としてはやはり服ははだけるかハサミなどで切り確実に貼付部を露出させて貼るのが確実で早い方法になります。






都市伝説その2 プールでAEDを使うと感電する



プールでAEDを使うと感電するって聞いたことがあるんですけど、 ホントなんですか?ウソなんですか?



ウソ 濡れた床でもAEDを使用することはできる


お風呂やプールなど床がある程度、濡れていてもAEDを使用することはできますが、水たまりのように水が溜まっているところでは使用できませんし、左の脇腹に貼るAEDの電極パッドが濡れている床に触れないようにしましょう。


また、体表面が濡れている状態で電極パッドを貼り電気ショックを行うと、心臓に十分な電流が届かない危険性があるため、電極パッドを貼る部分とその周辺の水分はタオルなどで拭きとってから電極パッドを貼ってください。





都市伝説その3 ボディピアスをしている人にAEDを使うと乳首が吹っ飛ぶ


ボディピアスをしている人にAEDを使うと乳首が吹っ飛ぶってホントなんですか?ウソなんですか?


ウソ ただしボディピアスの上にパッドは貼らないこと


金属には電気が流れやすく、やけどの危険があるため、ボディピアスなどの上にパッドは貼らないようにしましょう。


ボディピアスなどの上に直接パッドを貼ってピアスをはさみこまない限り、大きなやけどを負うこともないそうですが、AED作動時にやけどを負ってしまったという例もありますので、ボディピアスであっても外せるものは外した上で使いましょう。






都市伝説その4 AEDの電気ショックで身体が浮き上がる



ドラマなどでAEDを使うと身体が10センチくらい浮き上がっていますが、 ホントなんですか?ウソなんですか?



ホント 実際に電気ショックを与えた場合は倒れている人の身体が5〜10センチ浮くほどの衝撃がある


電気ショックに使用される電圧は1,200〜2,000V程度、電流は30〜50A程度と、非常に強い電気で電気が流れる時間は数ミリ~十数ミリ秒程度です。

AEDのエネルギー単位は「ジュール(J)」で表現されジュール(J)=電流(A)×電圧(V)×時間(秒)で求められますので、

ジュールだと150Jとなります。

150Jは、15.3キログラムの物体を1メートル持ち上げたり、50キログラムの物を30センチの高さから落とし、床に加えられたエネルギーに相当する、非常に強い電気が流れるため、 ショックを行うと 倒れている人の身体が5〜10センチ浮くほどの衝撃があります。

ただ、AEDは電極パッドを素肌に貼り付け、心電図を解析した結果電気ショックが必要な時にだけ、電気を流せる仕組みになっているため、間違えて電気ショックのボタンを押してしまっても電気が流れる事はありません




都市伝説その5 救急隊はAEDを返してくれない



使ったAEDを救急隊がそのまま使って返してくれないと聞いたことあるのですが、 ホントなんですか?ウソなんですか?



ウソ 救急隊は自分たちのAEDを使うためすぐ返してくれる


一度つけた AED は、救急隊員に引き継ぐまで外してはいけません。

しかし、救急隊到着後AEDはどうなるのでしょうか?

人が倒れてから救急隊に引き継ぐまでをわかりやすくまとめてくれている動画がありますのでご紹介します。この動画の6分過ぎに救急隊がAEDパッドを救急隊が持ってきたAEDにつなぎなおします。

出典 https://youtu.be/JnZ2AC6S8q8

消防機関における自動体外式除細動器(AED)の取扱いについてには

救急救命士は、心電図波形が確認できるAEDを使用し、傷病者の脈や呼吸
状態を必要に応じて確認するとともに、心電図の最終波形を確認した上で除細動を実施することが求められること

  • 消防機関における自動体外式除細動器(AED)の取扱いについて
  • とあります。



    つまり、救急救命士は使用していたAEDの電極パッドを、救急隊が用意する心電図波形が確認できるAEDに付け替えて使うということになります。


    AEDの使用後は次の使用に備えて、

    救助データを保存する

    使用した電極パッドを取り外すして、新品の電極パッドを接続する

    バッテリ残量を確認する

    などの必要がありますので、使用後はメーカーに問い合わせるとよいでしょう。



    また、使用したAEDが交番や他施設から借りたものであれば、使用届の申請など適切な処置が必要になります。





    最後に


    今回ご紹介したもの以外にも、AEDには「使うには資格が必要」「AEDさえあれば止まっている心臓を動かすことができる」「AEDは妊婦さんには使えない」「AEDは心臓を動かしてくれる機械である」「AEDは心肺停止を判断する機械である」などといった誤解が多いのが事実です。



    このような誤解が無くなるよう、AEDをいざ使うようなときに備えて、正しい知識をしっかりと確認しましょう。



    参考文献


    • 「JRC蘇生ガイドライン2015」監修;一般社団法人日本蘇生協議会・発行:株式会社医学書院(2016年2月15日発行第1版第1刷)
    • 「救急蘇生法の指針2015(市民用・解説編)」株式会社 へるす出版(2016年3月31日)
    • 消防機関における自動体外式除細動器(AED)の取扱いについて
    • AED情報なら株式会社ヤガミ (yagami-inc.co.jp)
    • 次の救命の準備|AEDの使用後について|設置済みのお客様へ|AEDライフ by 日本光電 (aed-life.com)
    • BLS横浜|AHA-BLS/ACLS/PEARS/PALS/ファーストエイド講習
    • AEDガイド — AEDを知りたい人・買いたい人のためのメディアサイト (inoti-aed.com)
    • AEDを点検しましょう! |厚生労働省 (mhlw.go.jp)
    • 誰でもおぼえやすい救命講習、救命テキスト|ボジョレーに教わる救命ノート (119aed.jp)

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