痩せたいけどきつい運動はしたくない。
ジョギングは暑いからしたくない。
腰や膝に負担がかからないダイエット方法を探している。
そんな方たちにオススメな方法がプールダイエットです。
プールダイエットは、水の特性を活かすことによって、他の運動に比べて、
腰や膝に負担がかからない。
カロリー消費が高い。
などといったメリットがあります。
しかし、むやみに水泳ダイエットをやるのは良くありません。
水の特性を理解せず無理な運動を行うと、身体に負担がかかり怪我をしてしまいます。
そこで今回は、水の特性を活かしてプールダイエットを成功させるための方法をご紹介します。
目次
水の特性とは
水泳がダイエットやリハビリ、筋トレにも効果的な理由は水の特性があります。
その水の特性は大きく分けて次の3つがあります。
水中ウォーキングでは水の抵抗により、転んでも身体を守ってくれるという特長がありました。
一方、水泳は水圧の影響が最大の特長になってきます。
①水中は体が軽くなる
水中では腰までの入水でも体重が5分の1程度まで軽くなります。
そのため、体重が重い方や関節にトラブルを抱えている方も安全に運動をすることができます。
陸上にくらべて水中で体にかかる重力は約1/6~1/10と言われています。
そのため、水中での運動は、陸上での運動に比べて、足や腰への負担がかなり少ないといえます。
②水中での抵抗がある
水の密度は空気の835倍もあり、水中で歩こうとすると大きな抵抗を受けて、エネルギー消費はかなり大きくなり筋力アップに効果があります。
水中では全身に大きな抵抗がかかるので、体全体の筋肉をバランスよく鍛えることができるのです。
これも水泳以外の運動にはないメリットです。
また、筋肉量が増加することで、基礎代謝量が増加し、カロリー消費にもつながります。
③水圧がある
水中に入ることで全身に圧力(水圧)がかかります。
水圧がかかると筋肉や血管が収縮し、それに負けないよう心臓が血液を強く押し出し血流がよくなります。
それによって代謝(基礎代謝)が向上し、より脂肪燃焼に効果的な体になります。
基礎代謝の底上げができれば、太りにくく痩せやすい体になるのです。
また水圧によるマッサージ効果で、下半身に溜まった老廃物をスムーズに流してくれるので、むくみの改善にも効果あります。
水泳と他運動のカロリー
水泳がダイエットとして選ばれる主な理由として、ほかの運動と比べて消費カロリーが多きことがあげられます。
上でもご紹介した通り、水中では、水野抵抗を受けます。
そのため陸上では簡単に歩けますが、水中で歩こうと思うと陸上で歩くよりも多くのエネルギーが必要となります。
消費カロリーの計算方法
ある運動が、安静時の何倍のエネルギーを消費しているかを表す単位にメッツというものがあります。
この値が高ければ高い程、強度の高い運動ということになります。
陸上と水中の運動のメッツを比較してみましょう。
<陸上の運動>
ジョギング(ゆっくり走る) : 6メッツ
ランニング(軽く走る) : 8メッツ
速いランニング : 10メッツ
<水中の運動>
水中ジョギング(水中で軽く走る) : 9メッツ
クロール(ゆっくり) : 8メッツ
クロール(はやく) : 10メッツ
プールの水は体温よりも低く設定されていることがほとんどです。
浸かっているうちに体温は水へと逃げていきますが、体は体温を維持するためにエネルギーを消費して熱を作り出そうとします。
その結果プールの中は陸上よりも多くのエネルギーを消費することができます。
カロリーの計算は
消費エネルギー(kcal) = メッツ × 体重(kg) × 時間(h) × 1.05
で計算することができます。
例えば50kgの人がクロールをゆっくり30分間泳いだら、消費エネルギーは
8 × 50 × 0.5 × 1.05 = 210 kcal という計算になります。
一方50kgの人がゆっくり30分間ジョギングをすると、消費エネルギーは
6 × 50 × 0.5 × 1.05 = 157.5kcal という計算になります。
数字だけ見ても水泳が効率的にカロリーを消費できることがわかると思います。
加えて、陸上にくらべて水中で体にかかる重力は約1/6~1/10と言われているため、水中での運動は、陸上での運動に比べて、足や腰への負担がかなり少ないことも大きなメリットといえます。
ダイエット以外にも水泳が効果的な理由
水泳は、有酸素運動・筋力トレーニングどちらの要素も兼ね備えています。
水の特性を利用して筋力をつけることができ、動き続けることで脂肪燃焼も期待できるので、ダイエットにはとても有効な種目といえます。
カロリー消費が高い、筋力アップが望めるなどダイエット以外の効果がありますのでご紹介します。
リラックス効果がある
水に浮いているだけでも体の力を抜くことができ、リラックス効果につながります。
また胸部・腹部にかかる水圧の負荷に対応するため、肺周りの呼吸筋が強化され、深い呼吸ができるようになります。
深い呼吸をすることによって痩せやすい身体づくりが望めるようになります。
最初は水への緊張から体を固めてしまっていても、慣れてくると呼吸が深くできるようになり、よりリラックス効果が高まります。
風邪をひきにくくなる
水温への抵抗により、体の免疫力が上がるため、風邪をひきにくくなることが期待できます。
室内温水プールであっても水温は体温より低く保たれています。
水中運動の習慣がつくと、水に熱を奪われることに対して、体温を保持しようとする体の防衛本能が向上します、そのため風邪もひきにくくなるこたが期待されます。
風邪以外にも、疾病からの回復、また予防をはかることができます。
疾患による安静が続くと全身の働きがうまく調節できなくなりさまざまな弊害が生じます。
定期的な運動を継続することで、生活の質(QOL)の向上、発症因子の減少、自律神経の改善などにも効果がみられるとされる研究結果が報告されています。
うつ症状の軽減・抑うつ状態の改善
定期的な運動習慣を持つことで、うつ症状の軽減や抑うつ状態を改善できる研究結果があります。
有酸素運動を継続することで、ストレス緩和に有効なセロトニンが分泌されます。
なかでも水泳は、自分のペースで運動量・時間を調節することができるため、無理なく運動習慣をつけることにはとても有効な種目といえます。
効果的な水泳の仕方
水泳にはダイエット以外にもリハビリや脳の活性化といった効果もあります。
では、どのようにプールを活用すればよいのでしょうか?
30分〜1時間程度を目安にする
水泳によるダイエットは長い時間を泳げばいいというものではありません。
脂肪燃焼を目的とした水泳の際には激しく泳ぐことではなく、ゆっくりと泳ぐことが重要です。1日30分〜1時間程度をめどにしましょう。
平泳ぎでゆっくり長く泳ぐ
平泳ぎは他の泳ぎ方に比べてゆっくりと楽に泳ぐことが可能です。
クロールなどでもゆっくりと正しいフォームで泳ぐことができるのであれば消費カロリーは大きくなりますがなかなか難しいものです。
乱れたフォームでの水泳を30分してもダイエット効果は下がってしまいますし、身体を壊す原因になります。
水中ウォーキングをする
水泳ができない場合や水に顔がつけられない人にも効果的なダイエット方法です。
水中でウォーキングをすることで地上を歩くより大きな抵抗が生まれます。
抵抗が大きいと足を一歩踏み出すのにも力が必要でカロリーを消費してくれるようになります。
最後に
プールダイエットは、水の特性を活かすことによって、他のダイエット方法と比べても効果的なものだといえます。
しかし、無理することで身体をこわしてしまったり、溺れてしまうなどリスクをともなっていることを忘れてはいけません。
一番大切なことは、無理することなく自分ができる範囲で続けることです。
習慣化をするコツに関してはこちらの記事をご覧ください。
不惑の応急手当広め隊
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