出典 https://www.youtube.com/watch?v=_w1Arwomb14
地震や災害はいつ起きるかわかりません。
いざというときに落ち着いて行動できるように、日ごろから正しい心構えを身に着けておくということが重要です。
以前より、避難方法や備蓄などを防災に関する知識をクイズ形式でご紹介してきましたが、今回は1回から4回までのクイズを一気にご紹介します。
問題1
救急キットの中には、銀色のぺらぺらしたものが入っている場合があります。
その銀色のぺらぺらしたものは何に使うものでしょうか?
1 水を運ぶバッグになる
2 太陽光発電になる
3 体温保持に役立つ
答え
3
解説
この銀色のぺらぺらしたものはエマージェンシーブランケットといわれるものです。
素材の防風・防水効果により外気温を遮断し、さらに体温保持する仕組みです。
エマージェンシーブランケット自体に発熱効果はないものの、体を包むようにすると、体から放出される体温をブランケットが反射し、さらにブランケットと体との間にたまった空気の層で温度を保つというものです。
小さく折りたためば全然かさばらないので、防災以外に温度差が激しい山登りなどでも重宝します。
問題2
大規模災害が自宅や職場、学校などで発生し、家族がバラバラになってしまった時に家族の安否を確認したいとき、有効な手段は次のうちどれでしょう?
1 携帯電話による通話
2 固定電話による通話
3 災害用伝言ダイヤル
答え
3
解説
地震発生時には電話で安否を確認するのは難しくなることが予想されます。
消防や救急への緊急連絡の妨げにならないためにも、家族の安否確認には専用の伝言ダイヤルを使用しましょう。
NTT 災害用伝言ダイヤル171(忘れてイナイ)
NTTの災害用伝言ダイヤル171は、地震や噴火などの災害が発生し、被災地への通信がつながりにくい状況になった場合に提供される声の伝言板です。
NTTでは伝言ダイヤルのみならず、インターネットを利用して被災地の方の安否確認を行う「災害用ブロードバンド伝言板Web171」もあります。
携帯電話各社の災害伝言板サービス
携帯電話会社(docomo、SoftBank、au)の災害伝言板サービスです。
「災害用伝言板」とは震度6弱以上の地震など、大きな災害が発生した時にご自身の状況を登録しておき、その安否情報はインターネットなどを通じて、全世界から確認できる災害時専用のサービスです。
問題 3
火災対策として、設置しておくとよいものは次のうちのどれでしょうか
1 火災警報器
2 消火器
3 防災カーテン
答え
1、2、3
解説
時に想像を超える被害をもたらす災害ですが、日常から防災対策をしておくことで、被害を少なく抑えることができます。
火災の対策として、火災警報器の設置、消火器の設置、防災カーテンの設置以外にも、簡易消火具の設置、三角消火バケツの設置、カーペットを難燃カーペットにするなど、自宅でも火災対策をとることができます。
問題 4
家具の転倒防止対策として行っておくとよいものは次のうちどれでしょうか?
1 家具転倒防止器具の設置
2 収納扉のロックの設置
3 ガラス飛散防止フィルムの貼付
答え
1、2、3
解説
家具が転倒し、下敷きになり骨折し、動けなくなるケースもあります。
特にタンスや本棚など重量物の転倒防止のための固定は必ず行うようにしましょう。
いざというときのために、
家具転倒防止器具
家具転倒防止板
ピアノ転倒防止
粘着耐震ゴム
吊り下げ式家具の補強
収納扉のロック
ガラス飛散防止フィルム
ビン類落下防止対策
など日常的にこのような防災対策をしておくことが大切です。
問題 5
誰でも簡単に使える消火用具として開発された「消火フラワー」のうち使い方として正しいのはどれでしょう?
1 灰皿に入れて火を消す
2 コンセントからの火花を消化
3 発火した天ぷら鍋に花を入れて消火
答え
3
解説
消防庁によると、住宅火災の5件に1件が「コンロ」から出火しています。
コンロからの火災では、てんぷら油への引火が大きな要因になっており、ふだん気軽に調理で使っている天ぷら油でも取扱いには十分な注意が必要です。
消火フラワーは強化液の溶媒である水の持つ「冷却効果」と、アルカリ性溶液と天ぷら油が科学反応しておこる「けん化」
この二つの効果で、誰でも簡単にてんぷら油が原因の火を消火することができます。
ただし、天ぷら油火災以外の消火に使えませんので、用途以外のご使用は避けてください。
こちらのグッズも便利です。
消える魔球 maQ-S 1個(消火ボール) 投げ消す消火剤
火元に投げつけるだけで、消火。コンパクトで場所もとらず、扱いやすく手軽な簡易消火器具です。
問題6
家にいて大地震が起きました。
まだ揺れはおさまっていません
まず始めに行うべき行動はなんでしょうか?
1 ガスの元栓を閉める
2 机などの下に隠れる
3 ドアや窓を開ける
答え
2
解説
「ガスの元栓を締める」「ドアや窓を開けるなど」は、震度6-7クラスでは、全く何もできません。
まず机の下などに身を隠して、揺れの収まるまで待ちましょう。
しかし、どんな状況であっても「机の下に身を隠す」が正しいと決めつけるのはかえって危険です。
古い建物だと倒壊する可能性
天井が落下したり、ドアが変形して閉じ込められたりする可能性
火災が発生したりガス漏れが発生する可能性
このような時は、
机の下に身を隠していたら逃げられなくなる恐れがあるため、上からものが落ちてこない、横からものが倒れてこない、ものが移動してこない場所に素早く身を寄せる意識を、常日ごろから高めていくことが大切です。
問題7
「避難勧告」「避難指示」「避難準備情報」のうち、一番危険が迫っているのは次のうちどれでしょう?
1 避難指示
2 避難準備情報
3 避難勧告
答え
1
解説
「避難準備情報」は、避難に時間のかかるお年寄りや障害者に避難の準備を呼びかけるもの。
「避難勧告」は、住民に安全な場所への立ち退きを促すもの。
「避難指示」は、さらに危険が迫っている場合の「命令」にあたるものです。
さらに厳しいものが「警戒区域」の設定で、市町村長が強制的に立ち入りを禁じたり、退去を命じたりできるものです。
問題 8
津波を英語で言うと次のうちのどれでしょうか
1 tunami
2 big wave
3 blue wave
答え
1
解説
tunami(ツナミ)が英語になるほど、日本は世界でも有数の地震国です。
そのためにも、日頃からの準備が重要になってきます。
問題 9
津波警報が発令されたとき、すぐに行うべき行動はどれでしょうか?
1 避難する
2 怪我をしないように割れたガラスを片付ける
3 洋服や食料を最低でも3日分用意する
答え
1
解説
地震が起こった後、津波警報が発令されたら、非常持ち出し袋を持ってすぐに避難しましょう。
あわてていても、冬はコートやジャケットを着て、暖かい服装で避難しましょう。
津波から逃れた人の中には、「津波はひたひたとくる」「ちょろちょろと出てきた」「すぐに水が来たわけではなく、徐々に上がってきた」と、気が付いたら津波が身近に押し寄せていたと話す人もいます。
そうなる前に「物資は数日経てば必ず手に入るので、身ひとつでもまずは避難する」ことが大切です。
浸水後の自宅滞在が困難な場合は、浸水前の早い段階で安全な場所へ避難することが重要です。
一方、浸水してからでも安全に自宅で滞在することが可能な場合は、浸水してから無理に屋外へ避難せずに自宅で安全を確保しましょう。
自宅の位置や自宅の構造、既に浸水が生じている状況なのか等によって、屋外へ避難することの必要性が異なりますので、冷静に判断しましょう。
今いる場所の災害危険度は、アプリ「わが家の防災ナビ」の「わが家の避難計画」で簡単にチェックすることができます。
問題 10
大地震に備えて非常用の食糧を保管する時には、何日分を保管すれば良いでしょうか?
1 1日分
2 3日分
3 7日分
答え
3
解説
以前は「3日間分」といわれていましたが、見直しが行われ、大きな災害では「1週間分」になりました。
ただし、家の中に十分なスペースを確保することが難しいので、食料などは、普段から使用しているものと、組み合わせると良いでしょう
また、現在注目されている備蓄方法として、ローリングストックがあります。
防災の基本!備蓄の新しい考え方 ローリングストック 徹底解説
普段から少し多めに食材、加工品を買っておき、使ったら使った分だけ新しく買い足していくことで、常に一定量の食料を家に備蓄しておく方法をローリングストックといいます。
日常的に非常食を食べて、食べたら買い足すことにより、常に家庭に新しい非常食を備蓄する方法です。
一般的な備蓄は、災害発生時に使う非常食や保存食をある程度まとめて購入し、平時には使わず備えておきます。
まとまった費用と一定の広さの保管場所が必要になりますし、備えた後は使わないので放置してしまいがちです。
一方で、ローリングストック法の場合、平時に使う食料や日用品を少し多めに購入し、日常生活の中で使います。
そのため、1回あたりの費用はそれほどかからず、保管場所にも困りません。
古いものから使っていけば、賞味期限切れを心配する必要もありません。
日常生活のひと手間で済むので、備えることへのモチベーションも維持しやすいものです。
問題11
外にいる時に大地震が起きた場合、一番正しい避難場所は次のうちどれでしょうか?
1 ガソリンスタンド
2 交番
3 コンビニエンスストア
答え
1
解説
ガソリンスタンドは意外にも、火にも地震にも強い施設です。
地震災害があったときには、石油に引火したら大爆発してしまうのではないだろうか?と思ってしまうかもしれません。
しかし実はこの場所こそ町中でも最も危険度の低い場所であり、周囲が延焼しても焼け残るほどに火災にも強い場所なのです。
ガソリンスタンドは消防法や建築基準法において厳しく制限されていて、地下のガソリンタンクはたとえ地表面に炎が広がっても引火しないように、厚いコンクリートに覆われています。
また建物も一般住宅よりはるかに強度の高い構造になっています。
またガソリンスタンドの周囲は高い耐火性のある壁が義務づけられていますので、逃げ込む場所がなければ、ガソリンスタンドの高い天井の下はとても安全な避難場所になります。
問題12
海岸にいる時に揺れを感じました。この時にとるべき正しい行動は次のうちどれでしょう?
1 海の様子を観察する
2 津波注意報、津波警報を聞く
3 すぐに高台や高いビルに避難する
答え
3
解説
津波は引き波無しでおこることも、地震発生から2~3分で襲ってくることもあります。
海岸で揺れを感じ たら、すぐに高い所に避難しましょう。
他にも、
外にいるときは、ビルなどのガラスが割れて落下してくる恐れがあります。
また、看板や外壁なども落ちたり、壊れてくる危険性が高いため、頭部を守り、建物から離れてください。
エレベーター内で強い揺れを感じたら
最近のエレベーターには、閉じ込め事故を防ぐ「地震時管制運転装置」という装置が付いており、地震が発生するとエレベーターが最寄りの階に停止し、自動で扉が開くようになっています。
この装置の働きにより、エレベーターの閉じ込め事故を防ぐことができます。
ただし、古いエレベーター(平成21年の建築基準法施行令改正以前に設置されたもの)には、地震時管制運転装置の設置義務がありません。
その場合、地震の揺れを感じたら、すべての階のボタンを押し、最寄りの階に停止させましょう。
車の運転中に震度6や7の大きな地震になると、ハンドルが思うように切れなくなり、運転を続行するのは非常に危険です。
このような時は、急ブレーキをかけないよう、ゆっくりと車のスピードを落とし、ハザードランプを点灯して周りの車に注意を促し、頭上が安全な場所を見つけ、道路の左側に駐車します。
まずは揺れがおさまるまで車外に出ず、そのまま車内に待機します。
その間、ラジオなどをつけてニュースや地震情報、または道路交通情報を聞いて情報を収集しましょう。
問題 13
地下鉄にいるとき、大地震が起きました。立っていたとして、車両の中央・ドア側どちらに移動するのが良いでしょうか?
1 中央側
2 ドア側
答え
1
解説
立っているときは窓ガラスから離れ、車両中央に移動することが重要です。
地震の揺れを感じたら、まずは割れる危険性のある窓ガラスからなるべく離れましょう。
できるだけ車両中央の手すりや吊り革につかまり、両足でバランスをとって踏ん張り、揺れと急ブレーキに備えましょう。
座席に座っている場合には、低い姿勢をとり、頭部を鞄などで保護しましょう。ガラスなどの落下物でケガをしないように、露出されている腕や手はなるべく体に密着させて守りましょう。
問題 14
火事で煙が充満した時、正しい避難方法は次のうちのどれでしょうか?
1 走って一気に避難する
2 姿勢を低くして避難する
3 床に伏せて煙が無くなるのを待つ
答え
2
解説
火災発生時、煙は毎秒3m~5mの速度で上昇します。
上昇した煙は天井にぶつかると、秒速05m~1mの速度で横方向に広がっていきます。
横方向に広がって壁にぶつかった煙は、上部に滞留し、さらに煙が供給され続けると、行き場を失って今度は壁に沿うように下方向に向かって滞留を始めます。
煙が床から1.8m以内に滞留すると避難に支障をきたすことになってしまいます。
そのため、タオルやハンカチを鼻と口に当て、姿勢を低くして避難しましょう。
床まで煙が充満すると、煙層に押され行き場を失った空気は家具や壁などの隙間や壁(家具など)と床との間の隅に移動します。
そのため、階段の段々の隅や壁と床との隅に空気層が残っていることが多いため、空気層が残る壁と床との隅に顔を当て壁伝いに避難しましょう。
問題 15
これらは全て地震の時に必要なものですが、大きな地震が起きたとき最も重要なものは 何でしょうか?
1 のこぎり
2 万能ナイフ
3 笛
答え
3
問題16
緊急時、簡易おむつをつくる材料として「正しくない」ものはどれでしょう?
1 レジ袋
2 清潔なタオル
3 新聞紙
答え
3
解説
用意しておいたおむつが無くなってしまったときは、清潔なタオルとビニール袋を使った簡易おむつの作つくり方かたを知っていると安心です。
大きめのレジ袋とタオルを用意してください。
持ち手の端と両脇を切って開きます。
その上に清潔なさらしやタオルを畳んでおきます。
布の上に赤ちゃんのお尻が来るように寝かせ、上側になった持ち手の部分を赤ちゃんのお腹で結びます。
下側の持ち手部分をT字体の要領でお尻からお腹の前に入れ込みます。
余った部分を下に折り返します。
他にも日用品を利用して防災グッズを作ることができます。
問題17
被災生活で子こどもの体を清潔に保つために、多めに用意しておくと良のはどれでしょう?
1 石鹸
2 お尻ふき
3 アルコール
答え
2
解説
大きな災害時は断水で手や体が洗えなくなることが多くあります。
そんなとき、清潔を保つのに活躍するのが、赤ちゃん用に販売されているおしりふきが便利です。
問題 18
哺乳瓶の消毒ができないときに使うものとして、正しくないものは次のどれでしょう?
1 水洗いした哺乳瓶
2 使い捨て哺乳瓶
3 紙コップ
答え
1
解説
抵抗力の弱い赤ちゃんは、消毒されていない哺乳瓶だとお腹なかをこわしてしまいます。
水や火を自由に使えないことから、使い捨ての哺乳瓶が便利ですが、ないときは、紙コップでゆっくり飲ませることで代用できます。
問題 19
赤ちゃんにミルクの代わりにあげることができるのは次のどれでしょうか?
1 砂糖水
2 塩水
3 酢水
答え
1
解説
どうしても粉ミルクが確保できないときは、ぬるめのお湯に砂糖を溶とかして代用することができます。
特に非常食で用意されているカンパンの缶詰に入はいっている氷砂糖が便利です。
問題 20
衣類やおむつを準備するときに役立つものは次のどれでしょうか?
1 衣装ケース
2 アイロン
3 圧縮袋
答え
3
解説
紙おむつや衣類は意外とかさばるため、圧縮袋が便利です。
また、リュックなどに荷物を詰める際には、荷物を詰める時は、重いものを上に詰めましょう。
人の重心はおへその裏側あたりにあるので、荷物の重心をおへそより上に持ってくることで、重さを感じにくくできるそうです。
その他にも準備しておきたいものに関してはこちらをご覧ください。
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