出典 https://takeda-kenko.jp/cminfo/alinamin_exgold/
四十歳をすぎると、 腰や肩、 膝が痛んでくるようになります。
さらに年を重ねると、膝 や腰が痛くて歩けない人も出てきます。
歳をとれば取るほど関節の病気は確実に増えてきますが、なぜなのでしょうか。
そこで今回は関節痛の原因と肩こり、腰痛、膝痛の痛みを和らげる運動をご紹介します。
目次
関節痛の原因
年齢とともに体は歪み、硬くなります。
若い人でも腰痛や肩こりなどを起こしますが、体が柔らかいために歪みはすぐに戻り、持病として長く続くことはありません。
しかし、年齢を重ねると、体の歪みは硬化によって固定されて戻らなくなります。
このことが年をとればとるほど関節の病気が頻繁に起こる原因です。
体が歪む原因
背骨は体が後ろに反っていくのを防いでくれますが、筋肉が衰えてくると、 体は前に曲がりやすくなります。
また長年にわたって体の偏った使い方をするので歪みがひどくなります。
さらに、体が歪めば内臓が悪くなります、そして内臓が悪くなると、その臓器の関連する特定の皮膚や筋肉に痛みが起こり、その部位の筋肉が固くなり、固くなった筋肉に引っ張られて体が歪むのです。
体が硬化する原因
老化にともなって体が硬くなってきますが、硬くなる理由は二つあります。
一つは関節を十分に伸ばして使わな いことによる関節運動の不足のため、 もう一つは老化による筋肉の硬化です。
運動不足から関節が硬くなるのに加えて老化による筋肉の硬化が起こり、関節はますます動きにくくなっていきます。
このように年齢とともに体は歪み、硬くなり、その結果関節痛になります。
そのため、硬くても捻れてない人、 硬くない人は関節痛を起こしにくいといえます。
次に腰痛・ひざ痛・肩こりの原因と痛みを和らげる運動をご紹介していきます。
腰痛の原因
腰痛の原因として、腰椎圧迫骨折、椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症といった病気がありますが、ほとんどの方は非特異的腰痛という腰痛ではあるが病気ではないケースが多いです。
腰痛の原因の多くはデスクワークなどで同じ姿勢を続けることによって、姿勢が悪くなったり、筋肉疲労を起こすなど生活習慣の乱れが原因で起こるということが言えます。
腰の痛みがひどくなると、ベッドから起き上がることや姿勢を保持することもできなくなり、ズボンを履くことや立っていても不安定な状態になってしまいます。
また、お風呂に入る際も腰の痛みにより、足が上がらず浴槽に入ることができないといった方もいらっしゃいます。
腰痛改善に必要なこと
1 腰の筋肉をほぐし、血流を促進する
2 筋肉を鍛える
腰の痛みが原因で日常動作が困難になってしまう方は非常に多いと思います。
痛みがある中でも、無理なく身体を動かしたり、痛みのある場所の近くを刺激することは必要です。
腰の痛みを和らげるためには、腰周りの血流を促進すること、筋肉をほぐすこと、筋肉を鍛えることが必要になりますが、痛みがあるのに無理して行うと逆効果になりますので注意が必要です。
腰の筋肉をほぐす
柔らかいボールがあると便利です。なければ、ペットボトルで代用することもできます。
1 椅子に浅く座ります。
2 腰と背もたれの間に、柔らかいボールを入れます。
3ボールによりかかり、腰を左右に動かします。
4ボールによりかかり、腰を前後に動かします。
筋力をつける
1 椅子に座り背筋を伸ばします。(背中と背もたれの間には手のひらが入るくらいあけます)
2 両ひじを90度曲げて椅子の背もたれに着けます。
3 息をゆっくりと吸い、吐きながら、両ひじで背もたれを押して、5秒間胸を前に突き出していきましょう。
4 息を吸いながら、力を抜きます。
数を記入していないのは無理せずにテレビを見ながらでもできるようにするためです。
腰の痛みが和らいだら、歩行を安定させたり、浴槽を安定してまたぐ運動を行いましょう。
そのためには
1 太ももを上げる筋力である腸腰筋を鍛える
2 股関節の可動域を広げるために股関節のストレッチ
が必要です。
腸腰筋を鍛える
ゴム紐を用意しましょう
1 ゴム紐を膝の上で結びます。
2 左右交互にももをゆっくりと上げ下げします。
股関節の筋肉を柔らかくする
1 床に座り、両足の裏と裏を合わせます。(膝に痛みがある場合は両膝を立てて両手で両膝を抱えます。)
2 頭から左右にゆっくりと小さく揺れて、揺れが背骨・腰・お尻に伝わっていくのを感じましょう。
また、腰痛に効くツボ押しを下記の記事でご紹介してますのでこちらも試してみてください。
足・膝の痛みの原因
足や膝の痛みの原因は主に歩かなくなることが原因で起こります。
例えば、骨折をして入院をします。
病院ではリハビリを行いますが、病院から退院後、体力・筋力が低下し、2~3ヶ月は全く外出せず、自宅の椅子に座ってばかりの毎日をすごしているとどうなるでしょう?
当然、体力はどんどん落ちていき、足全体も浮腫みがひどくなって歩きづらくなり、ふらついてばかりになってしまうと思います。
椅子に座ってばかりで、全く動かなくなったことが、足全体の筋力低下に繋がり、歩行が不安定になる原因となるのです。
長期的に入院をして、身体全体の能力、柔軟性が低下し、今まで当たり前にできていたはずのことができなくなる。という方は多いと思います。
安心した歩行に必要なこと
1 上肢をほぐす→指先のほぐし・手首・肩のほぐし
2筋力強化→下肢全体・足首を鍛える
足膝の痛み防止をして安定した歩行を取り戻すためには、筋力強化と柔軟性をバランスよく向上させることが大切です。
特に足首の柔軟性を高めることは、立位バランスを安定させ、地面が不安定な場所でも踏ん張ることを可能にします。
また、杖を長期間使用していると腕の筋力・間接が硬直してしまい、体幹が傾くこともあるので、ゆっくりほぐすことが必要になります。
指先のほぐし
指先をほぐすことにより、指先の機能向上・冷え予防・血流促進にも効果があります。
1 胸の前辺りで左手をパーにし、右手で左手の親指と人差し指の間をトントンとやさしく10回叩いてほぐします。
2 次に、人差し指と中指の間 中指と薬指の間、薬指と小指の間を叩いてほぐします。
3 反対の右手も同様に行います。
下肢全体の筋力強化
ふともも、足首の可動域を広げることにより、踏ん張る力を強化する効果があります。
1 椅子に腰掛け、両手で椅子の脇を持ちます。両足を持ち上げましょう。※腰に痛みのある場合は片足ずつ無理なく行います。
2 足の指先で円を描くように両足首を時計回りに周回します(付加が強いので回数は少ない数から始める必要があります。)
※両足を持ち上げるのが難しい場合は片足ずつ行います。
1度足を下ろして反時計回りも同じように周回します。
また、ひざ痛に効くツボ押しを下記の記事でご紹介してますのでこちらも試してみてください。
肩こりの原因
発生原因ははっきりと解明されているわけではないそうですが、加齢にともなって、肩の間接や筋肉、肩周辺組織が固くなったり縮むなどの 変化が起きることによって炎症や痛みを引き起こすと言われています。
また、上記に加え、ストレスやホルモンバランスの変化も間接的要因と考えられます。
シャツを着るときや洗髪、洗濯物を干すときに肩周辺に強い痛みが急に発生する、“急性期”と鈍い痛みに変わり肩の動きが制限される”慢性期”があります。
急性期に無理をして動かすのは逆効果になりますのでまずは安静にしましょう。
痛みが落ち着いてきたらぬるま湯につかったり、肩をなるべく冷やさないようにしましょう。
肩こりと四十肩のセルフチェック
四十肩の場合は肩間接が動かせる範囲がかなり制限されます。
次の動作を行った時に痛みを感じたり、滑らかに動かすことができない場合は20代でも60代でも四十肩が疑われます。四十肩と五十肩は基本的に同じものです。
1 両腕を前から耳の後ろまでまっすぐ上げる
2 手のひらを上に向け、両腕を真横から真上に上げる
3 両腕を腰に回す
4 両腕を頭の後ろに回す
このような行動をして痛みが続く場合いはむりをせず、整形外科等の病院や診療所で診察を受けてみましょう。
四十肩や五十肩の発生率は全身を伸ばすストレッチや適度な運動といった予防措置を習慣にするだけで、大きく変わってきます。
また、肩以外でも、首を動かさなくなることで、首や肩の筋肉が固くなり、目のつかれ、頭痛、肩の動きの制限など様々な症状が出ます。
肩こり改善に必要なこと
1 肩の可動域、指先の握力向上をする
2 肩周りの筋肉を弛める
ことが必要です。
肩周りの可動域を広げる、筋力を向上させる
長めのバスタオルを用意してください。
1 左手を頭の後ろに、右手を腰にあてて、タオルを持ちます。
2 ゆっくりと息を吐きながら、左手を真上に持ち上げます。 戻します。
3 反対側も同時に行います。
負荷が大きい運動なので、無理をせずまずは少ない回数から始めましょう。
肩回りの筋肉を緩める
肩周りの筋肉を弛めて、可動域向上をすることによって、血流・リンパの流れを促進します
1 腕がぶつからないように椅子の左側(左腕の場合)に寄り浅く座ります。右手を鎖骨と鎖骨のくぼみに置きます。
2 背もたれに寄りかかり、腕の力を抜いて下に垂らします。
小さく左腕を前後に揺らします。揺れ幅は、前後5㎝程を意識しましょう。
3 鎖骨に置いた右手を、鎖骨に沿ってゆっくり左肩まで移動させます。
4 首がこっている方は首に、肩こりが強い方はその部位に手をあてます。
5 反対側も同様に行います。
下記の記事では肩こりに効くツボ押しの方法をご紹介していますのであわせて試してみてください。
最後に
受診を遠慮してしまう方や痛みを諦めてしまうという方は多いと思いますが整形外科を受診して医師の診察も受けましょう。
特に、腫れがある場合には、まず一度受診を考えた方が良いでしょう。
腫れがない場合で、たとえ加齢によるものでも、痛みが激しかったり、シップや痛みどめなど自力で対処してもずっと続くようなら、我慢を続けずに一度受診してみることも考えましょう。
不惑の応急手当広め隊
最新記事 by 不惑の応急手当広め隊 (全て見る)
- コンビニ別AED設置数ランキング - 2021年1月24日
- 心肺蘇生法とAEDを学校授業で行うために必要なこと - 2021年1月17日
- 本物そっくり!?AEDガチャを使ってAEDの使い方徹底解説 - 2021年1月7日