出典 https://stoppa.lion.co.jp/
過敏症腸症候群をご存じでしょうか?
小腸や大腸に病気などの異常が見つからないのに、便通の異常や腹部の不快な症状が続く病気のことです。
お腹が、なんとなく痛い気がする、にぶい感じの痛みがあるといった場合は過敏症腸症候群かもしれません。
電車内などでの突然の腹痛に悩まされる方も多いと思います。
そこで今回は、腹痛の原因と腹痛に速効性があるツボをご紹介します。
目次
腹痛とは
腹痛とは、過敏症腸症候群も含めた「お腹が痛い」という症状の総称です。
一言で腹痛といっても原因は様々です。
腹痛の部位、痛みの強さ、鈍い痛みなのか、さすような痛みなのか、発症のしかた、併発している症状などによって原因が違ってきます。
腹痛の原因
胃や腸の周りには、痛みを伝える神経が、張りめぐらされています。
胃や腸が、異常な動き方をすると、この神経が働き、痛みを伝えます。
つまり、腹痛を感じるときは、胃や腸が異常な動きをしているときといえます。
胃や腸が異常な動きを起こすのは以下のような原因があります。
食べすぎ飲みすぎ
暴飲暴食をしたり、にんにく、唐辛子など刺激の強い食べ物を過剰にとると、胃が痛み、腹痛につながることがあります。
食べたものを消化しようと胃酸を過剰に分泌し、胃壁を痛めてしまうのがその原因です。
胃の痛みに関してはこちらの記事も参考にしてください。
ストレスや温度差による自律神経の乱れ
食生活の乱れや睡眠不足などの精神的ストレス
エアコンで冷えた夏の室内や、暖房で汗ばむような冬の室内など、室内外の温度差による身体的ストレス
これらが原因で、胃や十二指腸の働きをコントロールしている自律神経が乱れることがあります。
すると、過剰に分泌された胃酸が胃の粘膜を傷つけ胃痛を引き起こします。
その結果、腹痛にもつながります。
便秘、下痢
便秘や下痢の中でもとくに、精神的ストレスや過労によって腸が過敏に痙攣する痙攣性便秘では、下腹部に強い痛みがあらわれます。
また、冷たい飲み物を一気に飲んだり、とりすぎたりすると腸が刺激されて、腹痛をともなう下痢を起こすことがあります。
ガスがたまっているため
お腹にガスが溜まり、腹痛につながることがあります。
これは、お腹の中に溜まったガスが、胃や腸を押しつけ、ガスに圧迫された胃や腸がが異常な動き方をして神経に触れ腹痛になります。
病院へ行くべき腹痛
上記以外に腹痛は病気が原因のものも数多くありますので、次のような場合はすぐに医師の診察を受けるようにしてください。
血の気が引いていくような感じがある
意識がもうろうとしている
冷や汗が出ている
顔色が悪い
吐血した
血便が出た
突然経験したことがないような激痛があった
腹痛の原因となる病気
急性胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、大腸の炎症性疾患、腸閉塞などの胃腸の疾患
膵臓や腎臓、胆のうの疾患でも、腹痛を起こすことがあります。
内臓の疾患の中でも、盲腸炎としても知られる虫垂炎では、上腹部から下腹部にかけて痛みが生じます。
また、サルモネラ菌やノロウイルスに代表される食中毒や、さばやあじ、いかなどの近海ものの魚介類に潜んでいるアニサキスという寄生虫によるアニサキス症でも、上腹部や下腹部の中央に激しい腹痛があらわれます。
吐き気がある、痛みが徐々に強くなる、痛みが治まらないといったときも、すぐに医師の診察を受けましょう。
腹痛に効果があるツボ
過敏性腸症候群による急な腹痛を抑えるには、ツボを押すのが有効です。
ツボを押すときは同時に呼吸を意識すると更に効果が上がると言われています。
①ゆっくりリラックスした呼吸
②押すときはゆっくり息を吐く
③離すときにゆっくり息を吸う
この3つを意識してツボを押してみましょう。
温溜(おんる)
出典 https://www.tsubomaster.com/温溜_つぼ
位置:温溜はひじを直角に曲げたときにできるシワの中央と、手首の親指側にある骨との中間にあります。
おなかが冷えたり、食べ過ぎなどで胃腸に負担がかかったりしたときには、腹部の血流が滞ってしまいます。
温溜を刺激すると、腹部の血のめぐりがよくなり、腹痛の改善につながります。
上巨虚(じょうこきょ)
出典 https://tsubonet.com/case_tsubo/jokokyo-pic-film/
上巨虚はストレスが要因の腹痛に効果的なツボです。
位置: 上巨虚は足三里(ひざの下にある、足の骨の外側2cmほどのところにあるツボ)から、指3本分下にあります。
足三里(あしさんり)
出典 https://www.sennenq.co.jp/knowledge/tubo13.html
腹痛があるときには、右足の上巨虚に腫れや圧痛などの反応が出るといわれています。
最後に
ツボが下痢や便秘に効果を発揮するとはいえ、そもそもの不調をとりのぞくものではありません。
いくら腸の働きをツボで整えても、腸内環境が悪ければ、下痢や便秘体質から抜け出すことはできません。
毎日の食生活に取りいれて、下痢や便秘の予防をしておくことが何より大切です。
腹痛の応急処置は、あくまでも応急処置。症状によっては、必ず医師の診察を受けてください。
腹痛以外の痛みに関してはこちらの記事をご覧ください。
不惑の応急手当広め隊
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