出典 https://www.119aed.jp/
子どもの事故で多いのが、物をのどに詰まらせてしまう事故です。
子どもがのどに詰まらせやすいものとして
第1位はあめですが、その他としては、
肉や野菜や果物
粉ミルク、牛乳、母乳種、ナッツ、殻
ポテトチップス、プレッツェル、ポップコーン
ビスケット、クッキー、クラッカー
パン、菓子パン
フライドポテト
など特別なものではなく、飲み込む力が弱いことや、子供の口は直径3cm程度のものは簡単に口に入ってしまいますので注意が必要です。
また、食べ物以外でも、食物以外の物を誤って口から摂取することを誤飲といいます。
誤飲したものが腸から吸収されないで便中に排出されるか、または摘出する必要があるものを異物といいます。
誤飲した物が腸から吸収されて毒性を発揮する場合を中毒といいます。
この場合は、速やかに医療機関へ行って下さい。
子どもだけでなく、高齢者ものどに物を詰まらせやすく、のどに物を詰まらせる事故は頻繁に起こります。
そこで今回はのどに物を詰まらせたときの対処法をわかりやすく解説していきます。
目次
事故を未然に防ぐ
実は異物除去の前に大切なことがあります。
それは、のどに詰まらせそうなものを子供に食べさせないなど事故を未然に防ぐことです。
例えば、五歳まではあめ玉は食べさせない、または棒つきのキャンディにするなどが必要です。
また、友だちや兄姉にもらうなど、親が気づかないところであめ玉を食べることもありますので、つまらせやすいタイミングを理解しておきましょう。
のどに詰まらせやすいタイミング
・テレビに夢中になっている
・誰かと話をしている
この2つは自分が飴をなめていることを忘れているケースです。
他には
・急に驚いた
・急に笑った
・車が揺れた
・テレビでお気に入りのキャラクターや動物が出た……
など感情の変化が起こるときに思わず飴を飲み込んでしまい、のどにつまらせることがあります。
上記のように、タイミングを知っておくことは、口にものが入ってるときに注意することである程度危険を回避することができます。
すが、やはり子どもは思いがけない行動にでるものです。
のどに詰まった時の見分け方
瞬間的に目を離しても物を詰まらせることはあります。
次のような状況の時は物を詰まらせた可能性がありますので、対処が必要です。
また、子供たちだけで遊んでいる場合は、子供が第一発見者になる場合も多いため、次のような時は大人に伝えるようにあらかじめ教えておく必要があります。
急に声がでなくなった
みるみるうちに顔色が青くなった
みるみるうちに唇が紫になった
急にパニックになっている
呼吸ができていない
物を飲み込んだ時の対処法
上記のような症状で苦しんでいる人がいる場合
声かけをして、反応があるかないかを確かめましょう。
反応がある場合
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喉に物をつまらせてしまった場合、その人に声をかけ、咳で自発的に物を出させるように促します。
意識がある人への異物除去方法は、背部叩打法と 腹部突き上げ法の二種類があります。
背部叩打法(はいぶこうだほう)
背中を叩くことによって、咳を出させて詰まっているものを吐き出させる方法です。
小児の場合
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1 のどにつまらせている子の名前を呼びながら「咳を出してみて」と言います。
2 前屈みになってもらいます。
3 自分の手の平をお椀型にします。もう一方の手で相手の胸を支えます。
4 「これから背中を叩きます。」と伝えます。
5 肩甲骨と肩甲骨の間をリズミカルに叩きます。
これを5,6回繰り返します。
乳児の場合
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1 救助者の片腕に、乳児をうつぶせに乗せ、手のひらで乳児のあごを支えつつ、頭を体よりも低く保ちます。
2 もう一方の手のひらの基部で、背中の真ん中を数回強く叩きます。
成人の場合
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基本は小児と変わりません。
後ろから、手のひらの基部で、左右の肩甲骨の中間当たりを力強く何度も叩きます。
腹部突き上げ法
妊婦さんや乳児には行えません。
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1 喉につまらせている人の後ろに回り、ウエスト付近に手を回します。
2 一方の手で「へそ」の位置を確認します。
3 もう一方の手で握りこぶしを作って、親指側を、患者の「へそ」の上方で、みぞおちより十分下方に当てます。
4「へそ」を確認した手で握りこぶしを握り、すばやく手前上方に向かって圧迫するように突き上げます。
腹部突き上げ法を実施した場合は、腹部の内臓を傷める可能性があるため、救急隊にその旨を伝えるか、すみやかに医師の診察を受けさせてください。
意識がない場合
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ぐったりして、反応がなくなった場合は直ちに119番通報をし、心肺蘇生法を行いましょう。
心肺蘇生法のやり方に関してはこちらの記事をご覧ください。
最後に
一番大切なことは、未然に防ぐことですが、万が一事後が起きてしまったら、何よりも早期発見が重要になります。
“早期発見、早期対処”これが応急手当の鉄則なのです。
傷の手当など応急手当に関してはこちらの記事をご覧ください。
不惑の応急手当広め隊
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