応急手当 wiki的 心肺蘇生とAEDの授業

 

出典 http://hadano-jrc.jp/

 

 

ある日、校庭でサッカーをしていると、友達の一人が突然倒れてしまいました。

 

こんな時みなさんならどうしますか?

 

 

はじめに


1年間に約7万3千人もの方が突然心臓が止まり亡くなってしまっています。

そして、このことは大人ばかりでなく元気な子どもにも起こります。

 

なぜ、元気な子どもにも心臓停止が起きるのでしょうか?

 

 

 

心臓の役割


心臓はげんこつほどの大きさで、胸のまんなかにあります。

毎日休むことなく収縮と拡張を繰り返して全身に血液を送り続けています。

心臓から送り出される血液には、エネルギーの源である酸素や栄養素が多く含まれているため、この心臓の動きが弱ったり、止まったりしてしまうと、脳や心臓などの重要な臓器は、大きなダメージを受けてしまいます。

 

そのため、心臓は私たちの身体の中でとても大切な臓器の一つです。

 

 

 

心肺蘇生法が大切な理由


心臓の病気でなくても、心臓が止まってしまうことはあります。

心臓震盪(しんぞうしんとう)といい、胸に強い衝撃が加わることで心室細動を誘発することがあります。

 

心室細動とは、心筋が無秩序に興奮し、規則的な動きがなくなった結果、全身に血液を送り出せなくなった状態です。

 

心臓震盪はボールが当たるなどして起きることも多いことから心臓が突然止まってしまうのは大人ばかりでなないことがわかると思います。

心臓停止以外にも、熱中症で意識が朦朧としていたり、水泳中に水を飲んで溺れたりなど誰の身にも危険が及ぶ可能性があるため、いざというときの心肺蘇生法を知っておく必要があります。

 

心肺蘇生法の手順に沿って進めていきましょう。

 

AEDを使用した心肺蘇生法の手順

 

救助の鉄則


心臓マッサージやAEDの前に重要なことがあります。

それは、周りが安全かを確認してから倒れている人に近づくことです。

 

例えば、通学路で通行人が倒れているけど、そのそばを自転車が急スピードで通りすぎていったり、車の往来が激しいなど、人が倒れている場所は必ずしも安全な場所とはかぎりません。

救助の鉄則危険な場所なら近づかない、無理をしないで周りの人を呼ぶということです。

 

一連の流れをまず見てみましょう。

 

 

 

救急車を呼ぶ


周りが安全かどうかを確認したら倒れている人に近づきます。

肩を叩きながら「大丈夫ですか?」と声をかけます。

呼び掛けても、反応や返事がない場合は大きな声で「誰かきてください」と人を呼びましょう。

 

応援が来たら「119番通報お願いします」「AEDを持ってきてください」と頼みましょう。

 

119番通報をすると消防機関が心肺蘇生法やAEDの使用方法を教えてくれますので安心してください。

 

119番通報の仕方と119番通報をしている電話の向こう側を徹底解説

 

救急車の到着時間と救命率


救急車の平均到着時間は8.5分と報告されています。(平成29年版 救急・救助の現況)

しかし、この時間は年々延長傾向にあります。

特に、学校や高層マンションなどの特殊な場所や時間帯によっては、10分以上の時間を要します。

 

そのため、救急車が到着してから処置をしたのでは助かる可能性はほとんどありません。

 

救急隊が到着する前に自分たちができることを見つけ行動に起こすこと胸骨圧迫・AEDによる電気ショックを実施することが重要です。

 

 

意識がない

呼吸をしていない

普段している呼吸と違う

青ざめている

けいれんしている

 

 

このような時は心臓が止まっている恐れがありますのですぐ119番通報しましょう。

 

 

 

呼吸の確認


呼吸を観察することで、心停止かどうかを判断します。

胸とお腹の辺りを観察し、10秒以内でいつも通りの呼吸があるかを判断します。

 

呼吸がない、もしくは普段通りの呼吸をしていなければ心停止であり、すぐに胸骨圧迫をする必要があります。

もし判断に迷ったら呼吸がないものとみなし直ちに胸骨圧迫をする必要があります。

 

 

死線期呼吸


普段通りの呼吸がなければ直ちに胸骨圧迫を行うようにしてください。

その大きな理由が死線期呼吸です。

普通の呼吸と見分けることが難しく、呼吸をしてるから大丈夫といって、胸骨圧迫やAEDを使用しなかったため死に至るということがあります。

 

 

死線期呼吸とは、心停止の直後にみられる、しゃくりあげるようなゆっくりとした不規則な呼吸を言います。

心停止によって、呼吸をつかさどる延髄が障害を受けることで起こります。

一件呼吸をしているように見えますが、有効な酸素の取り込みはできていません。

 

そのため、普段通りの呼吸でなければ全て心停止と判断します。

心停止の直後にはけいれんをすることがあり、心停止の判断に躊躇してしまう原因になります。

けいれんやおかしな呼吸が見られた場合は、心停止を疑い、判断に迷ったら心停止として心肺蘇生、AEDの使用を開始することが重要です。

 

胸骨圧迫


普段どおりの呼吸が無ければただちに胸骨圧迫を行います

胸骨圧迫の位置は胸の左右の真ん中の「胸骨」と呼ばれる縦長の骨の下半分です。

 

圧迫の姿勢


1 倒れている人の肩口に膝立ちし、膝は肩幅程度に開きます。

 

肘をまっすぐ伸ばして、手の付け根の部分を倒れている人の胸の中央に当てます。

3 体重を乗せて、力いっぱい押します。目線は倒れている人の肩の位置くらいに起きましょう。

テンポは1分間に100~120回(ドングリコロコロのテンポ)を強く速く絶え間なく圧迫を繰り返します。

 

正しい姿勢で、正しい位置を正しいテンポで押すことが重要です。

 

蘇生人形がない場合はサントリー南アルプスの天然水500mlのペットボトルを押してみましょう。

実際の感覚に近いということが研究でわかっています。

救急隊がくる平均8,5分押してみてください。

かなりつらいことがわかりますので、正しいリズムで胸骨圧迫を続けるためには、胸骨圧迫の交代者も必要となります。

 

 

なぜ絶え間ない胸骨圧迫が必要か


心停止により、脳への酸素供給が途絶えると、意識が数秒で消失し、脳は数分でダメージを受けてしまいます。

 

救命するだけでなく、完全に社会復帰する人を増やすためにも、早期の胸骨圧迫が不可欠となります。

 

 

 

人工呼吸はしなくてよいの?


蘇生成功には、絶え間ない胸骨圧迫が最も重要であること、

人工呼吸をすることで、胸骨圧迫が中断されてしまうこと

大半の心肺停止例で、胸骨圧迫のみの心肺蘇生でも、人工呼吸と胸骨圧迫の組み合わせと同等以上の効果がある

以上のことから、

 

十分に心肺蘇生法を習得していない場合

人工呼吸の実施に抵抗がある場合

訓練を受けていない場合

 

上記のいずれかに該当する場合は胸骨圧迫のみの心肺蘇生が推奨されています。

 

しかし、小児で心臓疾患以外が原因の心停止や、溺れた場合などは、人工呼吸も行った方が救命効果が高いという報告があるため、人工呼吸の方法もご紹介します。

ただし、児童に対する授業では人工呼吸の指導は行いません。

 

人工呼吸の方法


片手を倒れている人の額にあて、反対の手の人差し指と中指でアゴ先を上に引き上げます。

2 額にあてた手の親指と人差し指で倒れている人の鼻をつまみます。

倒れている人の口を覆うイメージで、自分の口を縦に大きく開きます。

4 口を密着させ、一秒間に一回のペースで息を吹き込みます。

吹き込み量は倒れている人の胸が軽く膨らむ程度です。

5 2回吹き込んだあとはすぐに胸骨圧迫を行います。

6 胸骨圧迫30回行ったら人工呼吸2回を行います。

ただし、人工呼吸がうまく入らなくても吹き込みは2回までにします。

 

AEDが到着したら


AEDが到着したらAEDの電源を入れて、音声ガイダンスにあわせてAEDを使用していきますが、AEDの流れを確認する前にAEDの誤解を解いていきます。

 

AEDとは


AEDは心電図を自動的に調べて、電気ショックが必要かどうかを判断して、必要な場合に電気ショックを行う機械です。

 

電気ショックは心停止の時に流れますが、AEDがショックを流すのは次のどれでしょうか?

 

 

 

 

 

 

答えは1・3です。

 

AEDは日本語にすると、自動体外除細動器といいます。

 

1は心室細動、2は心静止、3は無脈性心室頻拍4が正常のリズムの心臓です

 

1や3のように、一度心臓が震えだすと自分では治すことができません。

この状態が続くと脳や心臓に血液が届かず、心臓が完全に止まってしまいます。

この心臓の細かいケイレンを取り除く機械がAEDです。

つまり、AEDを装着したからといって、必ずしも電気ショックが流れるとは限りません。

下図のように、心臓の電気的活動がなくなった状態では電気ショックの適応はありません。

反応がなく、普段通りの呼吸がなければ、胸骨圧迫を行う必要があります。

 

つまり、AEDと胸骨圧迫はセットで行うことで効果があるものになります。

 

 

AEDの使い方


1 電源を入れます。

音声の指示が始まります。

「パッドを胸に装着してください。」

2 電極パッドを体に貼ります。

パッドに貼る位置が描かれているので、イラストに従って装着してください。

パッドを貼るときの注意点として

しっかりと皮膚に密着するように貼りましょう。

汗や水でパッドを貼る場所が濡れている場合は拭き取りましょう。

湿布などの貼り薬がパッドを貼る位置にある場合ははがしましょう。

ペースメーカーが皮膚の下に埋め込まれている場合はその位置を避けましょう

AEDを貼る前の合言葉は

AEDのかきくけこです。

 

んそうしているか(皮膚が濡れていないか)

んぞくがないか(ネックレスなどは外します)

すりがあるか(ニトロテープ、シップなどの薬が貼っていないか)

がこくないか(体毛が濃い場合は剃ります)

ぶがないか(ペースメーカーが埋め込まれている場合はこぶを避けます)

 

3 AEDが自動的に心電図を解析して電気ショックが必要かどうかを解析してくれます。

「心電図を解析します。離れてください。」

とAEDがアナウンスをしたら、胸骨圧迫を止めて倒れている人から離れます。

 

4 「ショックが必要です。体から離れてください。」

「ショックボタンを押してください。」AEDによって若干アナウンスは違います。

音声が流れたら自分が周りの人が感電しないようにしっかり倒れている人から離れてボタンを押しましょう。

 

5 電気ショックのあとは、すぐに胸骨圧迫を続けます。

AEDは2分ごとに電気ショックが必要か判断してくれます。

電源は切らず、パッドも剥がさずに指示に従ってください。

 

実際にやってみましょう


蘇生人形がある場合は蘇生人形とAEDのトレーナーを使用しましょう。

なければサントリー南アルプスの天然水のペットボトルを使って流れにそってやってみましょう。

 

「怖い」「難しそう」と感じる心肺蘇生法の練習がペットボトルでできる

 

最後に


突然の事故や病気などから、大切な命を守るためには

 

心停止の予防

119番通報

胸骨圧迫とAED

救急車や病院

 

この4つのことが途切れることなく行われる必要があります。

この事は救命の連鎖と呼ばれ、救急隊や医師に素早くバトンタッチするには一人一人、一つ一つの行動が重要になってきます。

 

胸骨圧迫やAEDは、消防署主催の普通救命講習日本赤十字社主催の救急法などの受講をオススメします。

応急手当の知識を学びたい方必見!救命講習 徹底解説

 

 

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