出典 https://nobury.com/seino/
朝やトイレで夜中に起き上がって歩こうと思った瞬間に、かかとが痛むという経験あるでしょうか?
40代過ぎの方や日頃から走ったりしている人は痛みを感じたことがあるかもしれません。
このかかとの痛みの正体は足底腱膜炎(足底筋膜炎)といいます。
聞き慣れない病気ではありますが、意外とこの痛みに悩んでいる人が多い病気です。
そこで今回は特に朝起きた時に痛むかかとの原因と対処方法をご紹介します。
目次
足底腱膜炎とは
足の土踏まずの部分は体重を支えるためにクッション役として、縦のアーチと横のアーチによって作られています。
足の5本の指の付け根からかかとまで、足の裏に膜のように張っている腱組織を足底腱膜といいます。
足の縦のアーチを支える重要な役割を果たしています。
足底腱膜炎とは、その足底腱膜に炎症が起き、小さな断裂を起こして痛みをもたらす病気です。
多くはかかとの骨の前あたりに痛みが起こります。
寝起きに痛む理由
なぜ足底筋膜炎は、起床時、特に第一歩に痛むことが多い病気です。
立ったり歩いたりしているときには足のアーチはいつも緊張していますが、眠っている間は足のアーチの負担が無くなり、その間に断裂した部分が、少し修復されていきます。
しかし、朝起きて立ち上がると、再び負担がかかって足底腱膜に小さな断裂が起こり、痛みを発します。
何度も断裂と修復を繰り返していき、足底腱膜が伸びきってしまうと断裂しなくなり、痛みが自然に治まります。
足底腱膜炎の原因
足底筋膜炎の主な原因は足の筋肉が硬くなっていることと、足を酷使することなどによる足のアーチの崩れが原因です。
ここでは、アーチの崩れの要因になる要素を紹介します。
立ち仕事
長時間立っていると足裏の血流が悪くなりかかとへの圧力が持続する事で足底腱膜炎を発症しやすくなります。
立ち仕事の場合、両足に痛みが出る事が多くなります。
足の使い過ぎ
40~50歳代になると、老化に伴い、古いゴム管にひびが入るように、足底腱膜のかかとに付くあたりを中心に炎症が起こります。
また、ジョギングや飛び跳ねる動作の多いスポーツで足を使い過ぎた結果、若い世代でも同じように炎症を起こすことがあります。
筋力の低下
足のアーチ構造は、足底腱膜のほか、ふくらはぎなど、足のいろいろな筋肉によって支えられています。
ふくらはぎの筋肉が硬かったり、足裏の筋肉が衰えると足底腱膜への負担が増し、炎症を起こします。
体重の増加
体重の増加によって足にかかる負担が大きくなり、炎症を起こします。
加齢 (老化)
加齢により筋肉や腱の組織が硬くなり痛め易くなります。
そのため足底腱膜自体に亀裂が入ったり微小な傷が付く事で歩行時に足底腱膜の痛みが出ます。
また、足のアーチ構造が加齢による筋力低下などで平坦となってくることで、やはり足底腱膜炎を発症しやすくなります。
年齢とともにくる、足のむくみや疲れに関してはこちらの記事をご覧ください。
病院へ行くべきタイミング
3週間以内に痛みが弱まるようなら、治療の必要はありません。
3週間以上も痛みが続くときや、痛みがますます強くなるときは、整形外科を受診し、適切な治療を受けましょう。
また、朝より夕方に痛みが強くなる場合や、歩くほどに痛みがひどくなる場合は、別な病気の可能性もありますので受診しましょう。
足底腱膜炎の対処方法
足底筋膜が固まっているため、緩めることで足底筋膜炎の痛みを和らげることができます。
テニスボールで足裏をほぐす
ダイレクトに足底腱膜をほぐす方法です。
ゴルフボールやテニスボールを足裏に置き、踏んで転がしてみましょう。
痛いと思いますが最低1分はじっくりと転がして下さい。
早く転がすというよりは、ゆっくりとじわじわとボールに体重をかけながらほぐしていきましょう。
前脛骨筋(スネの筋肉)をストレッチする
直接足裏をほぐしても痛みが改善されていかないようであれば、
ふくらはぎやスネの筋肉が硬い可能性があります。
スネの筋肉を伸すには、つま先を伸ばし、足の指を手で押してみてください。
30秒程ゆっくりじわじわと負荷を強めていきましょう。
腓腹筋(ふくらはぎ)をほぐすストレッチする
ふくらはぎを伸す場合はつま先を10cm程高いところにこのようにセットし、スネを前に倒していきます。
膝をのばした場合と、曲げた場合では違う部位が伸ばされるので両方試して下さい。
最後に
足底腱膜炎の原因の一つであるふくらはぎの硬さをチェックできる方法があります。
※足腰などに痛みがある方は無理をしないでください。また、痛みが出た場合は速やかに中止してください。
1靴を脱いで行います
2両足を平行にして立ちます
3かかとを床から離さないようにそのままゆっくり腰を下ろします
4下ろしたところで5秒キープしてみましょう
ふくらはぎの筋肉が硬い人はうまく座ることができず後ろに転がってしまいます。
今、かかとの痛みを経験したことがなくても筋肉が硬い人は今からトレーニングをしておくことをお勧めします。
足には他にも健康のバロメーターともいえる要素が詰まっていますのでこちらも参考にしてください。
不惑の応急手当広め隊
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