長年、働いていると、「なんで働かなければいけないのか。」
とか、起業家を見て、「楽しそうに働いているなぁ」と羨ましがる人も多いでしょう。
それは働く目的を見失ってしまっている証拠です。
どんな思いをもって働き始めたのか、大河ドラマ『龍馬伝』を通して働く目的を思い出しましょう。
大河ドラマ『龍馬伝』とは
主人公は土佐の商人の子として生まれた坂本龍馬(福山雅治)。
身分制度の厳しい土佐の下士として生まれ、様々な葛藤の青春時代をおくります。
仲間達と多くの志を抱き始めた竜馬はやがて江戸に剣術修行に出ます。
それから数々の出会いを経験し、桂小五郎などの大物にも感化され、そして勝海舟(武田鉄矢)に出会うことで龍馬の未来が大きく開けます。
海援隊を作り世界を飛び回り商売をする夢や、妻お龍(真木よう子)との出会い。
そんな様々な運命の渦の中、長州藩と薩摩藩を結びつける薩長同盟を締結、さらに大政奉還を後押しするなど大活躍します。
誰もが知っている龍馬を岩崎弥太郎(香川照之)の口から語られる異色の2010年の大河ドラマが「龍馬伝」です。
龍馬伝の登場人物の働く目的
幕末において龍馬の生まれた土佐藩(現在の高知県)は特に身分の差が激しかったようです。
その中で当然それぞれ働く目的が違います。
見返すために働く
土佐藩下士の岩崎弥太郎は、家が貧しいので山ほどの鳥かごを背負って行商して歩いていました。
後藤象二郎に取り立てられた後も、京の動きを探るように命ぜられた弥太郎は、やはり鳥かごを背負って、間者として京の街をうろつきました。
ある日激高した弥太郎は、持っていた小さな鳥かごをばりばりと壊します。
この鳥かごとは土佐藩の下士の象徴として描かれていました。
つまり、弥太郎が鳥かごを壊すことによって、身分制度を壊すことを表しています。
会社のために働く
一方、藩のためつまり現代でいうところの会社のために働いていたのが後藤象二郎(青木崇高)です。
後藤象二郎は、土佐藩の上士で、義理の叔父に当たる参政・吉田東洋の暗殺により失脚しますが、尊皇攘夷(じょうい)派の衰退とともに藩政に戻り、土佐勤王党を弾圧し、武市半平太や岡田以蔵の取り調べを行い、攘夷派からは敵として恨まれます。
しかし、その後参政となって龍馬が結成した海援隊の後ろ盾となり、龍馬と共に大政奉還に尽力した人物です。
龍馬が主君山内容堂に直に会うことは出来ませんでしたので、後藤という存在が無ければ、土佐が大政奉還の案を慶喜公に提出することは出来なかったでしょう。
急に態度を変える様を「風見鶏」ととらえる人もいますが、藩のために生涯を通して時勢を読んだ行道は「柔軟性」が高いと再評価されています。
龍馬の陰に隠れがちですが、幕末のキーマンの一人といえるでしょう。
上司のために働く
後藤象二郎が藩のために働いたのに対して、上司のために働いたのが岡田以蔵(佐藤健)です。
以蔵というと人切り以蔵の異名があり、恐れられていた暗殺者というイメージがあります。
しかし、『龍馬伝』における以蔵は、だれよりも武市半平太(大森南朋)を慕い、武市のために行動します。
武市に褒めてもらいたい、認めてもらいたい、そして武市に喜んでもらいたいと思う心からなる行動です。
まず仕える人の立場に立ち、彼らが喜ぶことを行なう。
その結果、評価をしてもらえるから自分にもプラスになる。
理想的なWIN-WINの関係なのではないでしょうか?
信念のために働く
信念のため、理想のために働いたのはやはり龍馬でしょう。
龍馬はさまざまな出会いの中で土佐藩に限界を感じ脱藩します。
脱藩とは国を捨て、家族を捨てることです。
追っ手がかかり、殺されるかもしれない、現代で言えば、会社を辞めるような生易しいものではありません。
現代では他の会社に移ったり、起業すればいいとなりますが、当時、脱藩すれば命の保証はないですし、他藩の藩士になれるわけでもありませんので、すべてを失うということだったのです。
藩とは、現代で言う国のようなもの。藩士とはその国に仕える武士のことです。
つまり、脱藩は国を裏切る犯罪、しかも重い罪です。
しかし、土佐藩に残れば、立場は保証されます。
肩書を選ぶか、理想を追い求めるか
龍馬は信念のため、理想を追い求めて、脱藩します。
そして脱藩の成功により、龍馬が、「日本一の先生」と慕った勝海舟と運命の出会いを果たし、「脱藩からわずか5年間で、薩長同盟から大政奉還までこぎつけます。
龍馬の脱藩が無ければ日本は違うかたちになっていたかもしれせん。
最後に
あなたの働く目的はなんでしょうか?
誰かを見返すためでしょうか?会社や誰かのためでしょうか?それとも夢のため?
今回紹介した4人も働く目的は1つとは限らず、お金のためや、家族のために働くということもあります。
もし、働きたくないと壁にぶつかった時は、大河ドラマ『龍馬伝』を見て○○のために働くというこの○○、つまり働く目的を考えてみてください。
不惑の応急手当広め隊
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