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夏風邪はこじらせると大変
夏風邪は長引くといいますがなぜでしょうか?
冬にひく風邪であれば、薬を飲む以外に暖かくするなどの方法がありますが、夏風邪の場合は無理して厚い布団にくるまるのは逆効果になります。
さらに、夏風邪は特効薬がなく、長引いてしまうことも多くあります。
そこで今回は、夏風邪が長引く理由と夏風邪の対処法をご紹介します。
夏風邪の種類
夏風邪とは、正式な名称ではなく夏にかかる風邪の総称です。
夏に流行しやすい夏風邪の特徴は鼻水・くしゃみ・下痢・のどの痛みなどです。
さらに夏風邪の場合は「脱水症状」にも気を付ける必要があります。
夏風邪の代表的なものには、ヘルパンギーナ、手足口病、プール熱、流行性角結膜炎などが挙げられます。
プール熱
プールの不衛生な水を媒介して感染しやすいことから「プール熱」と呼ばれますが、正式名称は「咽頭結膜熱」といわれます。
症状としては、発熱・咽頭痛・扁桃腺の腫れ・目やに
などの症状が強くあります。
38~39度の高熱が3~5日間続き、強い喉の痛み、結膜炎を伴います。
熱が下がりにくく、喉の痛みによって食欲が低下します。
また、水分を摂るのがつらくなるため、脱水症状を起こすこともあります。
高熱には解熱剤を服用するなど、熱を下げてからだの負担を軽減させることも大切です。
プール熱にはこれといった特効薬や予防薬はなく、症状に応じた治療を行います。
唾液や目やになど、感染者の分泌物から感染するので、手で直接触れないようにしましょう。
手足口病
「手足口病」はコクサッキーウイルスやエンテロウイルス類が原因で起こる病気です。
4歳くらいまでの乳幼児を中心に流行し、手や足、口のまわりに水ぶくれのような湿疹が現れます。
熱は37度から38度程度とあまり高くなく、発熱しないこともあります。
また、エンテロウイルスの場合、マヒなどの中枢神経症状を伴うことが知られています。
1週間ほどで熱も水疱も治まっていきます。ただし1カ月ほどは便中にウイルスが入っているので注意が必要です。
プール熱と同様に、特効薬や予防薬はなく、症状に応じた対処治療を行います。
水疱の痛みにより、食事や水分摂取が苦痛に感じ、栄養・水分補給がおろそかになって脱水症状を起こすことがあります。
柑橘系飲料など刺激の強いものは避け、水やスポーツドリンク、アイスクリーム、冷ましたおかゆなどを摂るようにしましょう。
ヘルパンギーナ
ヘルパンギーナは、発熱と口腔粘膜にあらわれる水疱性の発疹を特徴とした急性のウイルス性咽頭炎であり、乳幼児を中心に夏季に流行します。
症状としては、突然の発熱・口の中が痛くなる・上あごの奥に周囲が赤くなった1~数mmの小さな水疱が見られます。
発熱は2~4日程度で治まり、口の中の痛みは2~3日でひいていき、4~5日もすれば自然に治まっていきます。
回復後も口から1~2週間・便から2~4週間ウイルスが排出されるので要注意が必要です。
免疫力が落ちていると大人でも感染することがあり、39度を超える高熱や倦怠感、関節の痛みなど子供より重症化することもあります。
夏風邪が長引く理由
夏風邪のどの種類も期間としては1週間以内に治まると言われますが、夏の間は環境や過ごし方でどうしても長引きやすい傾向にあります。
治る目安としては大体1~2週間ほどはかかると考えられます。
ただし2週間を過ぎても微熱や咳が残ることが多く、回復後も同じくらい体内にウイルスが潜伏しているため油断は禁物です。
治るのに時間がかかってしまうのには以下の理由があります。
夏場は暑さによる食欲不振や睡眠不足、冷房による冷えなどにより、他の季節よりも体力や免疫力が落ちやすくなっている。
体力も免疫力も落ちた状態だと、お腹の中で増殖した夏風邪のウイルスの排出が遅くなる。
排出に時間がかかるため症状が長引きやすいのが特徴(1~2週間など)。
夏風邪のウイルスには抗生物質(ワクチン)が効かないため、自然に治るのを待つしかない。
などといった理由から冬の風邪よりもこじらせたり、長引くことが多いといわれています。
冬の風邪の対処法に関してはこちらの記事をご覧ください。
夏風邪の対処法
夏風邪も冬風邪と同じく予防をすることが最優先です。
風邪の予防としては、
手洗い
水や石鹸で手を洗い、ウイルスや雑菌を洗い流す。
うがい
清潔な水で喉を洗い、体内にウイルスが入ったり、喉の粘膜に付いたウイルスを除去する。
水分補給
体内の水分バランスを整え、喉の乾燥を防いだり体内の免疫力を高める。
バランスの取れた食事
栄養バランスの取れた食事を摂り、免疫力を高める。
睡眠
十分な睡眠を取ることにより、免疫力を高める。
リラックス
ストレスが溜まると免疫力が低下するため、適度な休憩やリラックスをする。
保温
体が冷えるとウイルスに感染しやすくなるため、衣服や室温を調整し温かくする。
保湿(加湿)
喉などが乾燥するとウイルスに感染しやすくなるため、水分補給や加湿器により湿度を保つ。
ことが重要です。
加えて、夏風邪の場合は、夏風邪の流行時は人混みを避けること、人混みはウイルスが蔓延しやすいので、冬の風邪と同じくマスクをするのも効果的です。
夏風邪の対処法
夏風邪のウイルスには、有効な抗ウイルス剤がありません。
夏風邪の治療は免疫力を高め、自然治癒力に任せるのが基本になります
水分と栄養を十分に摂り、ゆっくり休養をとって免疫力を回復させましょう。
睡眠がとれない場合は15分程度の昼寝も効果があります。
なお、喉や口が痛くて食べられない場合は病院で点滴などを受けましょう。
また、特に腹痛や下痢の症状があるときは脱水症状を引き起こしやすいので、こまめな水分補給を心がけてください。
1~2時間ごとに、コップ1杯の水分補給を目安にして、水分不足を防ぎましょう。
水分補給には、お水や麦茶がおすすめです。
熱中症に関してはこちらの記事をご覧ください。
最後に
夏風邪には特効薬がないことから、冬の風邪よりも予防が重要になってきます。
こまめな水分補給や十分な睡眠、しっかりと栄養を取り免疫を付けるようにしましょう。
不惑の応急手当広め隊
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