『鬼滅の刃』から学ぶ 傷(キズ)処置の手順について

令和2年5月に終了した大ヒット漫画「鬼滅の刃(きめつのやいば)」ですが、漫画終了後も多くのコラボ作品が発売されては売り切れるという社会現象を巻き起こしています。


鬼滅の刃とコラボしているものとしては、洋服やお菓子などだけではなく、お好み焼きや鯛焼きといった様々なジャンルとコラボしていることからも鬼滅の刃人気をうかがい知ることが出来ます。

出典 https://dohtonbori.com/campaign/kimetsu/


出典 https://tempo.sega.jp/cts/kimetsu2020_taiyaki/


このように、多くの企業とコラボしている鬼滅の刃ですが、鬼滅の刃ならではのコラボがあります。

鬼滅の刃の魅力の一つとして、迫力のある戦闘シーンだけでなく、戦闘後の手当や機能回復も丁寧に描かれているというところが挙げられます。



そんな鬼滅の刃ならではのコラボが、包帯や救急絆で有名なヘルスケアメーカー白十字とのコラボです。


出典 https://www.hakujuji.co.jp/special/kimetsu/


そして、白十字の公式HPにキズ処置の手引きが紹介されています。



そこで今回は、鬼滅の刃から学ぶ傷(キズ)処置の方法をご紹介します。





傷(キズ)が治るメカニズム

以前は、ケガをすると、消毒液をつけて傷口にガーゼを当てるという処置がされてきました。

しかし、現在では、この方法は傷を治すためには、あまり良い方法ではないといわれています。


なぜ消毒液を使わないほうが良いのか?答えは、傷の手当のメカニズムによります。


傷(キズ)のメカニズム


キズのメカニズムは以下の通りです

傷口から出血すると止血しようと血小板が集まってくる

②白血球が傷で死滅した組織や細菌を除去する

コラーゲンを生成する細胞(線維芽細胞)が集まり傷口をくっつける

表皮細胞が集まり、傷口をふさぐ

消毒液は悪い菌をやっつけてくれますが、傷を良くする細胞までやっつけてしいます。


消毒液を使うことは逆に傷の治りを妨げることがあります。

そのため、応急手当の方法も、まずは消毒液という考えから、まずは傷口を洗うという方法に変わっています。

傷(キズ)処置の手順

けがをしてしまった時、また、けがの手当にあたる場合は、まずは落ち着いて、以下の手順を参考にしてください。

1 キズ口をよく洗う

2 キズ周りを保護する

3 キズの状態を確認する

4 キズ口を清潔に保ち保湿する

5 ふさがったキズは遮光する


状況によって、1、2、3の順番が入れ替わる場合があります。



キズ口をよく洗う

出典 https://www.hakujuji.co.jp/special/kimetsu/


どんな傷でも、まずは傷口をよく洗うことが大切です。


キズをつくったときの環境によって、キズ口に砂利やゴミなどがついてしまいます。

できる限り傷の中に砂など異物が残らないよう、水道水で洗い流しましょう。


石鹸を使う場合は、傷口に石鹸が残ってしまうと、治りにくくなる原因になるので、使用する際は必ずよく水で洗い流すようにして下さい。


痛みが強くて自分では傷を十分に洗えない時は、無理せず医療機関を受診してください。




キズ周りを保護する

出典 https://www.hakujuji.co.jp/special/kimetsu/


キズ周りを救急絆などで快適に保護します。



キズ口の大きさ、出血や体液の量に応じて保護パッドを選びます。



ムレによるかぶれやかゆみにも気をつけ、快適な状態でキズ周りを保護するようにしましょう。



防水タイプや厚手の高吸収タイプなど、用途に応じて適切なものを選んでください。





キズの状態を確認する

出典 https://www.hakujuji.co.jp/special/kimetsu/

傷からの出血が止まっても手当は終わりではありません。

傷の状態を下記のようなことがないか、いま一度よく観察してみてください。


傷の深さはどうか

出血は完全に止まっているか

傷の中に異物が残っていないか

けがをしたところの動かしにくさやしびれた感じなどないか




キズ口に異常が見られたら、病院で医師に相談してください。





キズ口を清潔に保つ

傷が完全にふさがるまでは、傷を清潔に保つことが重要です。

傷を軟膏や被覆材で保護している期間も、1日に1回は傷を水道水で洗って、新しいものに取り替えるようにしましょう。



ただし傷を強くこすらないで、傷の上に残っている古い軟膏類を取り除くつもりで洗ってください。

また、傷周りの皮膚の洗浄も大切です。

傷口の周りの正常な皮膚に、傷から出た滲出液(治る過程で出てくる汁のようなもの)や血のりがこびりついたままにならないよう、泡立てた石鹸で優しく洗って落とすようにします。

傷を汚い状態のままで放っておくと菌が繁殖しやすくなり、新たに感染を起こす原因となります。

一日に一回は傷を洗って、傷の様子を観察するようにしてください。



ふさがったキズを遮光する

傷が治ると、最終的にピンク色の薄い皮膚で覆われて傷は完全にふさがります。

傷あとの薄い皮膚に赤みが残っているあいだは、紫外線が当たると色素沈着を起こしやすいため、茶色いシミとして後々目立ってきます。

最低でも2-3ヶ月は意識して直射日光を避けると、より傷あとが残りにくくなります。

遮光の方法としては、傷あとに茶色いテープや絆創膏を貼ったり、日焼け止めを塗る方法があります。

とくに顔や手の甲など、日光にさらされやすく、見た目も気になる部位の傷は、遮光期間を長めにするとよいでしょう。

この段階で、感染などの問題が起こることはほとんどありません。

しかし、傷あとをできるだけ残したくない、少しでも傷あとを見えにくくしたいという人は、皮膚科や形成外科のある医療機関へ相談してみてください。


最後に


簡単に人は傷つく。だから人は強い


白十字HPのキズ処置の手引きにある言葉です。


たかが傷と思わずに、しっかりと手当を行うことが、キズを早く治し、キズ跡をきれいにする秘訣です。

人は鬼と違い傷ついた時、すぐ再生するわけではありません。


キズついた場合には処置をし、だからこそ痛みを知り、ケガを予防し、人は強くなれるということを鬼滅の刃は教えてくれているのかもしれません。

簡単に傷を負い、
立ち上がることも簡単ではない私たち。
​​だからこそ、身体と心を鍛え上げ、
固い”絆”をもって困難に立ち向かいます。

​そんな私たちに必要なのが、
キズ処置の心得です。​
適切な処置術を学び、
いつか、誰かの助けとなれるよう
備えましょう。

https://www.hakujuji.co.jp/special/kimetsu/

出典 https://www.hakujuji.co.jp/special/kimetsu/



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