『はたらく細胞』から学ぶ 心停止になった時心臓マッサージやAEDを使う時私たちの体の中で何が起きているのか?



出典 SPECIAL | TVアニメ「はたらく細胞BLACK」 公式サイト (saibou-black.com)


「この体(せかい)は今日限りをもって、死を迎える…!」
体の機能が停止していく

STORY | TVアニメ「はたらく細胞BLACK」 公式サイト (saibou-black.com)


これは、白血球、赤血球、血小板など、体内細胞の視点から 私たちの体の中でおこっていることをわかりやすく説明してくれる「細胞擬人化漫画」はたらく細胞BLACKの世界で宿主の体に心筋梗塞が襲い、心停止の状態を表しています。


心停止の時、体内で何が起きているのか?為す術はないのか?


今回は、はたらく細胞を通して、心臓マッサージとAEDを学んでいきましょう!




はたらく細胞とは



『はたらく細胞』は『月刊少年シリウス』(講談社)にて、2015年3月号から2021年3月号まで連載されていた清水茜さんによる日本の漫画です。


『はたらく細胞』はひとの身体を一個の企業体として表現しており、その中でおよそ37兆個とも言われる人間の細胞を擬人化した物語です。

肺炎球菌! スギ花粉症! インフルエンザ! すり傷! 次々とこの世界(体)を襲う脅威。その時、体の中ではどんな攻防が繰り広げられているのか細胞たちによる「擬人化」したストーリーとすることで、分かりやすく面白く伝えてくれています。

はたらく細胞はアニメ化・舞台化されており、また、スピンオフ作品として、『はたらく細菌』、『はたらかない細胞』、『はたらく細胞 BLACK』など原作者監修の下、多数のスピンオフ漫画が講談社の漫画雑誌各誌で連載されています。



心臓マッサージとAEDが登場するのは、『モーニング』(講談社)にて2018年から2021年まで連載された『はたらく細胞 BLACK』 です。



次々と悪化していく宿主の体内環境



はたらく細胞 BLACK 』 は少年誌掲載の『はたらく細胞』に比べ、不健康・不摂生な成人男性の体内環境をブラック企業に喩えて取り上げており、喫煙・飲酒・カフェインがもたらす影響やED・円形脱毛症・水虫・淋病・胃潰瘍・狭心症・痛風・心筋梗塞・痔・糖尿病・うつ病・がんなどを取り上げています。

以下ネタバレを含みます。

不摂生・不健康なブラック企業のような環境の中でさらに宿主の体内環境が悪化します。


宿主に襲い掛かったのは心筋梗塞でした。



心筋梗塞の原因

心筋梗塞は心臓に酸素と栄養を共有する冠動脈が詰まることで、心筋が壊死してしまう病気です。

強い胸の痛みやしめつけ感が代表的な症状であり、年間約4万人の人が心筋梗塞で亡くなっているともいわれています。

心筋梗塞の主な原因は動脈の内壁が狭くなる動脈硬化です。


はたらく細胞 BLACK 』内では冠動脈にLDL(コレステロール)が溜ってできたプラークが崩壊し、心筋に酸素と栄養を送る冠動脈が完全にふさがれてしまい、心筋梗塞となってしまいました。


「このままじゃ心臓が止まってしまう・・・!このが終わってしまう・・・!」と赤血球が酸素を運びますが、体内の上層部は全細胞に向けた体内放送で「この体(せかい)は今日限りをもって、死を迎える…!」と世界の終わりを発表してしまいます。

STORY | TVアニメ「はたらく細胞BLACK」 公式サイト (saibou-black.com)





心臓マッサージ


体の機能がどんどん停止していく中で、赤血球は詰まってしまった冠動脈をどうにかしようと頑張りを見せますが、冠動脈をこじ開けることが出来ません。


すると、突然胸に大きな衝撃が走り、内臓を守るろっ骨にひびが入ってしまいます。

しかし、この衝撃は心臓マッサージのものでした。


適切な心臓マッサージには肋骨の骨折はつきもの?


ろっ骨の骨折は、心臓マッサージを受けた全患者の全体の80%にも及ぶといわれています。


しかし、心臓マッサージは、ろっ骨を押すわけではありません。


倒れている人の胸の真ん中に手のかかとの部分を重ねてのせ、肘を伸ばしたまま真上から強く(胸が約5センチ程度沈むまで)押してください。押した後には瞬時にその力を緩めますが、手が胸の真ん中から離れないよう、ずれないようにします。これを1分間に100~120回の速さで繰り返し続けます。


このろっ骨にひびが入るシーンとは、心臓マッサージは一縷の望みにかけ、ろっ骨などを犠牲にしても心拍を戻すことを優先にする必死の圧迫であることが伝わる良いシーンです。





AED使用



心臓マッサージを行っても心臓は動き出しません。

「動けよ、心臓!」 赤血球も必死で叫びます。

STORY | TVアニメ「はたらく細胞BLACK」 公式サイト (saibou-black.com)



すると、体に電のような光とともに、電気が流れ込みます。

AEDです。
 


AEDの誤解とステント治療


停止している心臓を動かすためのものではありません。

異常な動きをしていてポンプの役割ができていない心臓を、正常な動きとなるようにするためのものです。
 

そのため、止まった心臓を動かすためには心臓マッサージの併用が必須となります。



STORY | TVアニメ「はたらく細胞BLACK」 公式サイト (saibou-black.com)


AEDのおかげで心臓は動き出したものの、まだ冠動脈は塞がったままなため、酸素の通り道がないので、時間が経てば再度の心肺停止は避けれません。


すると突如、巨大なチューブのようなものが入り込み、プラークの崩壊部分を押し広げ、冠動脈が見事に開通しました。


これは、カテーテルをつまってしまった冠動脈まで挿入し、金属製の網目の筒をバルーンで膨らませ血管を広げるステント治療というものです。


ステント治療で、通路ができたことで心臓に酸素を運べるようになります。


こうして少しづつ世界に光が戻ってきます。


しかしこの先、赤血球たちには更なる試練が待っているのですが、気になる方は『はたらく細胞BLACK』コミックの2巻を見てみてください。(アニメは心筋梗塞からの蘇生回掲載のVOL.7は2021年8月に発売予定です。)



最後に



『はたらく細胞』シリーズは体内ではたらく細胞達を擬人化して分かりやすくて伝えてくれています。



そのため、AEDや心臓マッサージが出てくる漫画やアニメはあっても体内の中で何が起きているのかを描いた作品は今までになかったと思います。



心臓マッサージは5cmの深さが必要なので、弱くやっても意味が無く、 心臓マッサージは一縷の望みにかけ、ろっ骨などを犠牲にしても心拍を戻すことを優先にする必死の圧迫です。



下の動画は心臓マッサージのやり方を自宅でのトレーニング方法とともに紹介してくれている動画ですので参考にしてください。

https://youtu.be/XAjirFeGvEY







また、以下の記事では救命講習に関してご紹介していますのであわせてご覧ください。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です